【投資初心者必見】株価に影響する金融政策・テーパリングをわかりやすく解説

こんにちは、ユウシカです。

コロナ禍になって投資家の間でテーパリングというワードが注目されていますね。

今まで聞いたことがなくても、アフターコロナの動向を調べているとこのワードを見た人も多くいるのではないでしょうか。

今回は、

  • テーパリングという言葉は聞いたことあるけど、どういう意味か分からない
  • テーパリングが株価にどのような影響があるかが気になる

と思っている人向けにテーパリングについて解説します。

目次

テーパリングとは?

テーパリングとは「先細りしていく」という意味で、金融業界では日本銀行などの中央銀行による量的緩和政策のことを指します。

具体的に解説します。

そもそも中央銀行の目的は、物価を安定させて経済を健全に発展させることです。

コロナ禍やリーマンショックなどの不景気になると、国民の生活や会社の業績、物価が不安定になってしまうので、まず中央銀行は金利を下げてお金を貸出しやすくして経済を活発化させようとします。

しかしそれでも景気が回復する見込みがない場合は、中央銀行が国債などの金融資産を購入することで市場にお金を供給していきます

この購入を一定期間続けていく間に段々と景気が回復して物価や雇用が安定してくれば、購入する量を少しずつ減らしていきます。

これがいわゆる「テーパリング」(購入する量が先細りしていく)です。

株価にどんな影響があるの?

テーパリングにより金融資産の購入が減っていくと市場へのお金の供給量が減るので、株価も調整局面(下落傾向)に入ると言われています。

また、テーパリングが行われるということは景気が回復傾向にあるということを意味しますので、下げていた金利も上がることになり、企業にとってはお金が借りにくくなることで、業績を反映する株価にも影響があります。

そういう訳で、テーパリングがどのタイミングで実施されるのかが投資家の間ではとても注目される政策となっています。

リーマンショック後のテーパリングではどうなったの?

以前アメリカでテーパリングが行われたのは2013年のリーマンショックの時でした。

同じように量的緩和政策が実施されたのですが、その後景気回復の兆候が見られた際に、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)のバーナンキ議長が「テーパリングを開始する」と前触れもなく発言したことで、市場が激しく動揺し、株価は大きく下落しました。

このことを「テーパータントラム(テーパリングの癇しゃく)」と呼ばれています。

そういう訳で、今回のアフターコロナでのテーパリング実施に関してはFRBもとても慎重な発言をしていて、市場との対話を心がけています。

今回のテーパリングはいつ?予想は?

では今回のテーパリングはいつ頃実施されるのでしょうか?

9月22日にFRB・パウエル議長が「テーパリングは11月に開始し、22年半ばまでに完了する可能性がある」といった発言をしました。

先に述べたように、テーパリングによって理論上は株価が下落しますが、市場はテーパリングを織り込み済みのためそこまで大きく下落することはないのではないかと言われています。

理由はFRBがテーパータントラムを避けるためにテーパリングについて慎重な姿勢を続けていて、市場がテーパリングを徐々に織り込むように誘導しているためです。

ですが、最終的にいつテーパリングが実施されるか、市場がどのような反応を起こすかは分かりません。

11月2,3日にFOMC(米連邦公開市場委員会、FRBの定例会合)があり、そこでも何かしら重要な発言があると思います。

投資をする上で重要なイベントですので、今後ニュース等では注意してチェックしてみてください。

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